メニュー

今月の健康 前立腺肥大症

[2019.02.05]

前立腺肥大症は男性にだけある病気

田島診療所 泌尿器科医師 中谷 浩

 前立腺は男性にだけある臓器です。膀胱の下にあり、その中を尿道が通っています。
 前立腺は精液の一部を作っている臓器です。

 大きさは栗の実くらいですが50歳を過ぎると大きくなる人が増えてきます。

 これが前立腺肥大でその程度にはかなり個人差があります。

症状と治療方法

 症状としては、膀胱の出口が前立腺に圧迫されて狭くなるために尿が出にくくなる排尿困難があります。
 さらに肥大した前立腺に膀胱が刺激されるために頻尿や、尿意を感じたとたんに尿ががまんできなくなる尿意切迫が主な症状です。

 前立腺肥大は良性の病気ですが、症状が強くなってくると前立腺肥大症として治療することになります。
 診断は腹部エコーと症状からだいたいつけることができます。

 その時に尿路感染がないか、残尿なく排尿できているか、前立腺癌がないかなどを確認します。
 治療としては薬物治療と手術がありますが、薬による治療が主です。
 前立腺のために狭くなった膀胱の出口を広げる「α1ブロッカー」が第一選択ですが、最近「PSE5阻害薬」という薬も第一選択の仲間入りをしています。
 前立腺が大きくなっていて、症状が強い時は前立腺を小さくする薬を併用することもあります。

 また頻尿が強い時は頻尿治療薬を処方することもあります。

治療計画を医師と相談して

 前立腺の肥大がない人でも、体力の低下や糖尿病などのために膀胱の力が低下すると前立腺肥大症と同じような症状が出ることがあります。

 このような時も前立腺肥大症と同じ処方をすることがあります。

 薬の効果がなく症状が強い時は手術を行うこともあります。

 手術はほとんど内視鏡で行いますが、最近はいろいろな手術方法が出てきています。

 このような治療を患者さんと相談しながら決めていきます。

 

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME