今月の健康 大腸ガン検診
[2019.07.05]
大腸ガン検診運動、2018年度のまとめ
所属医師 三谷武
全体のまとめ
田島診療所では、年間二千名以上を目標に便潜血法による大腸がん検診に取り組んでいます。
昨年度は1993名の方に受けて頂きました。その中で便潜血陽性者は124名(受診者の6.2%)でした。
内視鏡検査とポリープ摘除
現時点で陽性の124名のうち32名の方が内視鏡検査を受けています。
大腸内視鏡検査の結果、大腸がんはありませんでした。また32名中14名にポリープが見つかって内視鏡で治療されています。
ポリープ(腺腫)は癌の芽です。腫瘍細胞は「勝手に」そして「過剰に」増えます。結果的に腺腫は自分で大きくなり、細胞自体が悪性化して大腸がんになると考えられています。
症状がなくとも、内視鏡検査でこの腺腫を発見し、それらを摘除することで、将来の大腸がんの発生や大腸がんによる死亡を大幅に減らすことができると報告されています。
検診で陽性(要精査)であれば、約2人に一人はポリープが見つかる可能性があります、そのポリープは内視鏡で摘除可能です。
多くの方に大腸がん検診を受けていただきたいと思います。そして便潜血が陽性であれば大腸内視鏡検査での精密検査をお勧めします。